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北山弘長 (まったり~村の小さな農園)

その土地ごとに受け継がれた種、在来種に魅了され守ろうとしている「まったり~村の小さな農園」の北山弘長さん。昔ながらの暮らしをしたいと、茨城県常陸太田市の里美地区に移住して12年。築300年の古民家に住み、妻の郷子さんと有機農業を営んでいます。在来種を知ったきっかけは、近所の畑のおばあちゃんにもらった「娘来た」という名前の小豆。通常、小豆は煮るのに時間がかかりますが、この「娘来た」は嫁にいった娘がふいに実家に帰ってから煮ても、すぐに食べさせられることから名づけられたといいます。その他「娘来たか」「ダニ小豆」「陰小豆」など、小豆だけで7種類もの地域に伝わる種があります。さらに北山さんが「娘来た」を栽培中、突然変異の種を発見。「孫が来た」と命名し、栽培を続けています。在来種の魅力は多種多様性。色や模様、大きさ、味もそれぞれです。しかし高齢化や過疎化の影響で、育てる人が少なくなり、絶滅の危機にあるのです。北山さんは小豆の他にも大豆やインゲンなど17種類ほどの在来種を栽培。仲間たちと共に働きかけて、在来種を菓子やパンなどに使う地元のお店も増やしてきました。未来に貴重な種を引き継いでいく輪が広がりを見せているのです。

★北山さんの活動をもっと知るには・・・
https://mattaryvillage.com/