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寺田優(蔵元 寺田本家24代目)

17世紀創業の造り酒屋・寺田本家。有機栽培した米と清浄な井戸水で造る酒は、独特の味わいで知る人ぞ知る名酒。できあがるとすぐに売り切れてしまうほどの人気です。その秘密は昔ながらの「生酛(きもと)造り」。麹(こうじ)も自分達で作ります。秋、収穫した米を蔵の中に置き、蔵に住み着いた微生物が自然におりてくるのを待つのです。蒸米をすりつぶす作業、「酛摺り(もとすり)」の時には、蔵人たちが「酛摺り唄」を唄いながら息を合わせます。自然の力と、人の手の力を最大限に生かすのです。24代目当主・寺田優さんは、動物撮影のカメラマンや世界中での農業研修を経て、寺田本家に婿入りしました。以来、発酵文化に魅せられ、その素晴らしさを伝えたいと、若い仲間を募りながら活動を続けています。寺田本家がある神崎町は人口約6000人の千葉県で最も小さな町。もとは利根川の水運を使い、江戸へ送る酒・みそ・しょうゆ等を作る一大産地として栄えた地域でした。「発酵をテーマにもう一度、町を元気にしたい」と優さんは「発酵の里こうざき」という活動を立ち上げました。小学校で、みそ作り体験学習の指導もしています。蔵の近くでは「発酵カフェうふふ」を寺田さんの妻・聡美さんが運営。麹や酒かすを使った料理を作っています。優さんは「微生物も人間も米も酒も、宇宙の中で私達は全て一緒、つながりの中でみんなの命がある」と考えているのです。

寺田本家のことを、もっと知るには・・・
https://www.teradahonke.co.jp/
「発酵カフェうふふ」については・・・
https://www.teradahonke-ufufu.com/