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(公財)日本生態系協会 服部仁美

千葉県の房総丘陵にある土砂採掘跡地で、墓石の代わりに樹木を植える墓地を造り、50年かけて失われた自然を再生しようという活動が始まっています。公益財団法人・ 日本生態系協会が墓地運営で資金を得ながら、森の復元に挑む新しい形のナショナル・トラスト活動です。ナショナル・トラストとはイギリス発祥の市民がお金を出し合って自然を守る仕組み。日本でも全国各地で展開されています。このお墓で森を再生させる新しいナショナル・トラスト「森の墓苑」は、周辺の森を含む約3万7千平方メートルを日本生態系協会が取得し、その内、約1万平方メートルの敷地に墓地を開設。担当する協会主任研究員・服部仁美さんは「本来地元に育つ在来種を墓石の代わりに植えていきたい」と言います。現在、ヤマザクラやコナラ、ヤマツツジ、ネムノキ、ガマズミなど約20種類の苗を育成中。こうした植物の苗木やタネは周辺の森から採り、数年かけて育てます。そうすることで、この地に元からあった自然の美しい森が再生され、生物多様性が戻ってくるからです。フクロウが鳴き、トウキョウダルマガエル、トウキョウサンショウウオなど絶滅が心配されている在来の生き物たちが暮らす「森の墓苑」。息の長い活動に邁進する服部さんのコトノハに耳を傾けます。

服部さん達の活動をもっと知るには・・・
http://www.morinoboen.org/