東京 小金井で、とってもスローな移動式のコーヒーショップを生業としているのは、鶴巻麻由子さん。移動式といっても、自動車は使わず、必要なものをリヤカーに乗せて引っ張ります。コーヒー豆は、東ティモール産のフェアトレードのもの等を、信頼する地元の焙煎家から仕入れています。そして機械ではなく、注文を受けてから手回しのミルで挽きます。水は、地元の商店街で管理している井戸水を汲みに行き、炭火を使って鉄瓶で沸かします。お店を開く場所は、自然を感じられる屋外。ある時は地域のお祭りで、またある時は、縁側のあるお家の軒先をお借りして・・・。寒くても、雨が降っても、お休みはしない。冷たい風の日は格別にコーヒーが美味しいし、雨宿りしながらのコーヒーもまた一興。「日常のひと時に、地元の人が空の下でほっと息をつける空間を作りたい」という鶴巻さんが淹れる一杯からは、身近な自然と人々を大切にする、鶴巻さんの深い思いが香ってきます。

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