ミニ情報

#71

名曲誕生の地

「浜千鳥」は、万葉集にも多く登場する冬の季語です。「浜千鳥」を作詞したのは児童雑誌「少女号」の編集者だった鹿島鳴秋です。鹿島は夏休みに新潟県柏崎の友人を訪ねました。その時に浜辺を散歩して、ふと手帳に書きとめたのがこの詩でした。この詩には、孤独や寂しさが滲んでいます。鹿島鳴秋は、6歳で両親と生き別れ祖父母に育てられました。小学校を卒業すると奉公に出され、親のぬくもりをほとんど知らずに育ちました。浜辺を散歩した時に、浜辺で楽しげに遊ぶ親子を見て、鳴秋が幼い時に抱いていた思いを、この詩にしたのかも知れませんね。