番組表

放送内容

#101

のれんプロデューサー 中村新

日本で当たり前に存在している「暖簾」は、商店の顔として、または空間の境界として、はたまた開店の合図を示すものとして、古くから機能してきた。そこには、日本人らしい美意識や時空間に対する独自の考え方が息づいており、世界的に見てもユニークな文化だ。そんな暖簾の文化に着目した男がいる。2014年より暖簾の製作・デザイン・プロデュース業を展開し、のれんプロデューサーとして知られる中村新。
これまで、虎屋・東京ミッドタウン店や星野リゾートの温泉旅館「界 秋保」、ミラノ万博ジャパンサローネをはじめ数多くの施設・店舗の暖簾を手掛け、国内外から注目されている。
中でも、日本橋大のれんプロジェクトでは、コレド室町や三井タワーの大暖簾を製作。江戸時代の、暖簾が立ち並ぶ活気ある日本橋の情景を蘇らせた。
中村が目指すのは、日本が長い歴史の中で育んだ暖簾文化のアップデートを通して、日本の工芸や手工業の新たな価値づくりを行うこと。その挑戦に密着した。