番組表

放送内容

#100

落語家 林家つる子

2024年3月、日本の落語界に新たな歴史が刻まれた。
女性初の抜擢真打が誕生したのだ。
 
彼女の名は、林家つる子、37歳。
 
通常、真打には入門順に昇進するとされているが、
特に優れた噺家は、飛び級で昇進出来る、それを抜擢真打という。
つる子は先輩12人を抜いての快挙だった。
 
彼女が世間に評価されている理由の1つに、“古典落語を描き直す取り組み”がある
古典落語の大半は、主人公が男性で、男性目線のストーリーが描かれている。
 
だがつる子は、陰に隠れた女性の登場人物を主人公にして、その視点から物語を描く。
それは、古典落語における主人公の妻であったり、娘であったり・・・。
現代におけるスピンオフ作品だ。
 
つる子がこの取り組みに挑んだきっかけは、師匠・林家正蔵の“教え”だった。
 
「女性の噺家にしかできない話もあると思うから、つるが挑戦したいと思うこと、
何か新しいことであってもどんどんやってみてほしい」
 
この“教え”があったからこそ、
古典落語を“陰に隠れた女性の登場人物の視点から描き直す”ことが出来た。
 
さらにつる子は、落語を広めるために、
バンドを組んで全国ツアーを計画したり、様々なアーティストとコラボをしたり、
落語の枠を超えた挑戦も続けている。
 
自分流が100回目を迎える今回は、
今、大注目を集める落語家・林家つる子の流儀に迫った。