放送内容

#40

浪曲師 玉川太福

落語、講談とともに日本三大話芸の一つに数えられる、「浪曲」。
三味線を伴奏に物語を語る、浪花節とも呼ばれる日本伝統の話芸だ。
明治初期に始まったとされ、最盛期の昭和初期には全国に約3000人の浪曲師がいたが、現在は衰退の一途を辿り70人ほどしかいない。
そんな浪曲界で、新時代の旗手として注目を浴びているのが、玉川太福(43)だ。
若き日はコント作家を目指していたが、後の師匠である故・二代目玉川福太郎の浪曲に魅入られ、「こんなに面白い話芸はない」と浪曲の世界に飛び込んだ。
以来、浪曲師として着々と実力を高めてきた。古典はもちろん、次々と書き上げている新作も評価が高い。強みは元コント作家としての笑いのセンス。日常のネタを笑いに落としこむ芸風に、若者ファンも増えている。2019年には、浪曲と落語の垣根を越え、落語芸術協会に加入。春風亭昇太一門としても活動している。
浪曲の固定観念を変え、浪曲人気の復活を果たすべく奔走する、玉川太福の素顔に迫った。