放送内容

#22

帝京大学医学部放射線科学講座 教授・IVR医

今、医療現場において、様々な場面で活躍の場を広げている治療法がある。日本語で「画像下治療」と呼ばれる「IVR」だ。これはX線やCTなどを用い、体の中を透かして見ながら、血管などにカテーテルや針を通して患部を治すというもの。外科手術のように体を切ることないため、患者の体にあまり負担をかけることがなく、高齢の患者も安心して治療を受けられる。今後病院の医療レベルを向上させる上で、IVRはなくてはならない存在になっている。
 
そんなIVRを用いて、日夜患者の命と向き合っているのが帝京大学医学部附属病院でIVR医として働く、近藤浩史 52歳だ。
レントゲン技師だった叔父に影響を受け医学の道を志すようになった近藤。医学部に入学して医療を学んでいたある日、従兄弟が脳出血で倒れてしまう。その手術に立ち会うことになった近藤は、そこで初めて緊急カテーテルを目の当たりにする。その治療法に感激した近藤は、IVR医になることを決意した。
 
有用な治療法でありながら、まだ一般的な知名度の低いIVR。近藤はIVRの第一人者として、若手医師たちにその技術を伝えるセミナーを開くなど、より多くの人々の命を救うためにIVRを広める活動にも尽力している。
「IVRによって一人でも多くの命を救う」ことを目指す、近藤浩史の戦いに密着した。