放送内容

#6

プロジェクションマッピングアーティスト 野口一信

立体物の表面に映像を投影するアート・プロジェクションマッピング。
その国際大会「1minute Projection Mapping」が、昨年12月に東京で開催された。
54の国と地域から246組がエントリーする中、唯一入賞を果たした日本人の作品が
注目を浴びる。制作したのは、野口一信 41歳。入賞作品『ジダイノテ』は、
当時4歳の息子の行動からインスパイアを受け生まれたという。
 
1980年、佐賀県に生まれた野口は、福岡県の専門学校でデザインを学ぶ。
そんな折、クラブのスクリーンに映しだされる映像を演出する、
VJ(ヴィジュアルジョッキー)としての活動を始め、この経験が後にプロジェクションマッピング制作を始めるきっかけとなる。卒業後、福岡県内のデザイン制作会社で勤務しながら、
フリーのプロジェクションマッピングアーティストとしての活動を開始。
6年前に「1minute Projection Mapping」の存在を知り、プロジェクションマッピングの制作を始めた野口。初めて制作した作品を出品するも、結果は振るわず、箸にも棒にも掛からなかった。その悔しさから野口は毎年制作しては出品するようになり、ついに昨年、
その努力が実を結んだのだ。
 
作品づくりで大切にしているのは、「自分が感じた刺激を皆に共有したい」という想い。
そんな野口は、今回ドームシアターに映像を映し出すという新たな試みに挑戦する。
普段、プラネタリウムの会場として使われている場所で、
360度全方位に映し出すプロジェクションマッピングアートの制作だ。
独創的な世界観で見る者を非日常へと誘う、新進気鋭のクリエイターにカメラが密着した。