放送内容

#4

帝京大学理工学部 准教授 河村政昭

帝京大学 理工学部航空宇宙工学科 准教授 河村政昭 43歳。
帝京大学のサークル「宇宙システム研究会」で、チームの指揮を執る河村。
昨年11月にはチームで製作した超小型人工衛星「TeikyoSat-4」の打ち上げに成功した。
「TeikyoSat-4」は現在、地球を周回している。
 
人工衛星の代表といえば、有人の実験施設・国際宇宙ステーション(ISS)。
彼らが、小型人工衛星を開発する目的は、国際宇宙ステーションをマイクロ化し、
低コスト、短期間で宇宙環境利用実験が行える未来を作るためだ。
 
河村が宇宙開発に興味を持ったのは、毛利衛氏が宇宙でミッションを果たしている姿を
テレビで見たことがきっかけ。その時彼は宇宙へ行くことではなく、
宇宙で活躍する機械に心を奪われた。
大学卒業後、東京大学大学院へ進学、航空宇宙工学を専攻し、博士課程を修了。
 
その後、帝京大学理工学部の准教授へ就任すると、「宇宙システム研究会」と出合い、
小型人工衛星の開発に携わる事となる。
 
現在、宇宙にある「TeikyoSat-4」からモールス信号を受信し、
電波が繋がりやすい軌道・機体の姿勢条件を調査している。
さらに、「TeikyoSat-4」には微生物を搭載。宇宙での細胞分裂の観察も計画している。
無人の小型人工衛星では身体的なリスクを伴う実験も可能となる為、
医療分野、生物分野の発展に期待が寄せられている。
 
数年前からは、学生向けに宇宙開発の講演会や、サイエンスキャンプを開催するなど、
教育者という立場から、宇宙産業を盛り上げる活動を行っている河村。
彼の見据える未来に迫る。