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#13

2時間スペシャル

弘法大師空海が開いた和歌山県「高野山」。入定した空海が生き続けているという奥の院で、日々膳を供える燈籠堂の荘厳さに五木さんは息を呑みます。空海誕生の地である香川県「善通寺」にある樹齢千数百年の楠の木。感じるのは宗教の根源にある生命への畏怖です。“神の山”白山の麓で奇岩を本尊とする石川県の「那谷寺」は、本殿を取り囲む岩窟内の通路が生まれ変わりの空間として崇められています。日本三大霊場の一つ、青森県「恐山」は死者の魂が帰るとされる本州北端の聖地。長野県「善光寺」は、すべての人を極楽浄土へ導くとする無宗派の寺です。一向宗禁制の三百六十余年間、命がけでその信仰を守った“隠れ念仏”を追って訪ねたのは熊本県「人吉別院」。さらに、雲水が今も修行に勤しむ福井県「永平寺」では、生活の全てを修行とする禅の教えに従って、五木さんも私語を控えて精進料理を頂きました。他にも京都市「東寺」、和歌山県「青岸渡寺」、鳥取県「三佛寺」、福岡県「梅林寺」など全国の14寺をめぐって、日本人の宗教観の礎を探ります。