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#48

「阿弥陀寺」(山口県) 「成田山新勝寺」(千葉県) 「石山寺」(滋賀県)

「阿弥陀寺」(山口県)

阿弥陀寺(山口県)は、俊乗房重源の創建。密教、浄土教を修め、渡宋暦3度の重源は61歳の時、源平合戦で全焼した東大寺の復興を担います。阿弥陀寺を拠点に周防の巨木を伐採し、大仏殿再建の用材として瀬戸内海を経て奈良へ運びました。その過酷な労働の担い手たちの疲労回復を目的に石風呂を考案。湯を浴びて一心に念仏を唱える「浴湯念仏」も勧めたと言います。驚異的な指導力を発揮した重源は、80歳を過ぎてついに東大寺再興を成し遂げました。

 

「成田山新勝寺」(千葉県)

千年以上も前に始まった、護摩祈祷で知られる成田山新勝寺(千葉県)。本尊・不動明王にご利益を祈ります。江戸時代には、子宝に恵まれなかった人気歌舞伎役者・初代市川團十郎が寺に籠って祈祷し、男子を得ました。以来、市川家は屋号を成田屋として信仰を深め、それが人々の関心を集めて、成田山への参詣者は引きも切らなかったそうです。五木さんも護摩祈祷を体験。大本堂には太鼓の音と参詣者が唱える不動明王真言が響き渡りました。

「石山寺」(滋賀県)

石山寺(滋賀県)は、琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川に沿う珪灰石(けいかいせき)の奇岩の上に建ち、平安の昔から多くの文学者らにも愛され、いくつもの物語に描かれてきました。紫式部は、本堂から眺めた中秋の名月に心動かされ、その場で源氏物語の執筆を始めたと伝えられます。蓮如が着た「鹿子の小袖」が残され、蓮如とその母との哀しい物語が語り継がれる観音信仰の慈愛に満ちた寺で、雨の中美しく燃え立つ紅葉に、「あと何度会えるのか・・・」と嘆息する五木さんです。