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#38
「三佛寺」(鳥取) 「相国寺」(京都)
「三佛寺」(鳥取県)
標高約900メートルの三徳山は、修験道の開祖役行者が開いたと伝わる山岳信仰の霊地。三佛寺(鳥取県)はその山全域を境内として、麓から中腹に堂宇を点在させています。その最奥、峻険な断崖絶壁の窪みに張り付くように立つ投入堂は国宝。写真家土門拳は「日本第一の名建築」と讃えました。五木さんは雨上がりの険しい山道を、剥き出した木の根を掴みながら、二呼二吸のリズムで一歩一歩登ります。自然との一体感を体に刻みながらの登拝です。
「相国寺」(京都府)
相国寺(京都府)は、室町幕府三代将軍・足利義満が築き、金閣寺・銀閣寺など名だたる百余の寺を末寺とする臨済宗相国寺派の大本山。創建以来、漢詩文に優れた多くの学僧が輩出し、室町禅文化の興隆に大きな役割を果たしました。法堂天井の“鳴き龍”、牛と牧童の絵から悟りを教える“十牛図”、水墨画、茶道具など、ここには禅文化が生み出した多種多彩な宝物が伝えられています。境内の承天閣美術館では江戸中期の天才画家・伊藤若冲の作品も紹介します。