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#26

「室生寺」(奈良) 「知恩院」(京都)

「室生寺」(奈良県)

室生寺(奈良県)が女人高野と呼ばれるのは、女人禁制の高野山に対して、古くから多くの女性を受け入れてきたため。杉木立に囲まれて立つ五重塔は日本一の小ささで、力強く優美なその姿は寺の象徴ともいえます。国宝の金堂には誉れ高い十一面観音立像など、見事な仏像群がずらりと並び、弥勒堂には存在感のある国宝・釈迦如来坐像が安置されています。五木さんは七百段の石段を登って奥の院を詣で、弘法大師を祀る御影堂に手を合わせました。

「知恩院」(京都府)

東山三十六峰のひとつ華頂山の麓に伽藍を構える、巨刹・知恩院(京都府)。「“南無阿弥陀仏”と称えれば、すべての人が極楽浄土に往生できる」と説いた法然上人を宗祖とする浄土宗の総本山です。また、家康がこの教えに深く帰依したことから、徳川家の菩提寺ともなりました。木造の楼門では日本最大といわれる三門、除夜の鐘で有名な大鐘楼、法然上人御廟など、百余の堂宇を抱く七万三千坪の広大な敷地には念仏の声が絶えません。