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#24
「円覚寺」(神奈川) 「鶴林寺」(兵庫)
「円覚寺」(神奈川県)
執権・北条時宗が創建した円覚寺(神奈川県)は、鎌倉五山の一つに数えられる名刹。豪壮な三門をくぐり、仏殿に対峙した五木さんは「日本らしい日本に出会えた」という思いを抱きます。中国僧・無学祖元を開山とするこの寺が「日本」を感じさせる不思議。鎌倉武士の精神的支柱であった禅の教えは、近代に入ると、名だたる文人たちの心をも捉えます。中でも夏目漱石は、円覚寺の塔頭・帰源院での座禅修行を通して名作「門」を生み出しました。
「鶴林寺」(兵庫県)
鶴林寺(兵庫県)は、「播磨の法隆寺」とも称される聖徳太子ゆかりの古刹。交通の要衝であった加古川の南に1400年以上昔に創建されました。境内に立ち並ぶ、平安・室町時代の貴重な堂塔。五木さんは特別に、聖徳太子の遺髪を植えたと伝わる「植髪の太子像」に向き合います。年に一度、厨子が開かれる秘仏です。また、国宝・太子堂では灯明の煤や煙で黒ずんだ内壁に、赤外線撮影を通して「釈迦涅槃図」や「九品来迎図」が浮き上がりました。