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#484

平野レミ(料理愛好家・シャンソン歌手)

ゲスト×インタビュアー
平野レミ(料理愛好家・シャンソン歌手)× 吉永みち子(作家)

東京都文京区生まれ。ナポレオンの妻の親戚を祖先に持つという祖父はフランス系アメリカ人の名士。その息子、詩人でフランス文学者を父に。料理上手な母の元に生まれた3人兄弟の真ん中だ。
陽気で開放的な父の元には多くの人が集まり、母はもてなしの食事に明け暮れ、一日に30人分のステーキを焼いたこともあるという。それを苦ともせず、楽しく料理に向かう母・清子さんの姿は、平野に大きな影響を与えた。

小学6年生の時に冷蔵庫にあった食材と、もぎたてのトマトを使ってグラタンを作った時、素材が組み合わさることで、おいしさが何百倍にも膨らむという料理への楽しさを見出した。一方で、その頃、性に合わないと通っていた学校を飛び出した平野。報告した父に言われた一言とは…

料理と共に、小さい頃から好きだったというシャンソンを学び、1970年に歌手デビュー。歌手としてテレビの生放送で歌ったことがあった。そこで平野は、後の夫となるイラストレーターの和田誠さんと運命的な出会いを果たしていた・・

出会って10日で結婚を決めたという2人。新しい家庭は、生家と同じく多くの人達が集まった。中には、渥美清や永六輔もいた。訪れる客たちに料理をもてなす日々・・それが、料理愛好家としての平野レミに繋がることになる。

今、2人の息子たちは結婚し、家庭を持っている。嫁は女優の上野樹里と、食育コーディネーターの和田明日香。2人とは仲良しで、平野の料理は新しい家族にも受け継がれている。平野が“ベロシップ”と呼ぶ、料理が結ぶ人と人との絆とは?
インタビュアーは、作家 吉永みち子。