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#438

柄本佑(俳優)

ゲスト×インタビュアー
柄本佑(俳優)×吉永みち子(作家)

1986年12月16日生まれ、東京・世田谷区出身。父親は、劇団東京乾電池の座長も務める個性派俳優、柄本明。母親は女優・角替和枝。弟は俳優の柄本時生。文字通りの役者一家だ。幼い頃から家族との話題はもっぱら映画の話で、小学6年生でイタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニの映画「道」がお気に入りだったという。夢は、「座頭市」の影響を受け、映画監督になることだった。そんな柄本が初めて映画に携わったのは、中学3年の時。映画「美しい夏キリシマ」のオーディションを受け、いきなり主役に抜擢される。
映画やドラマだけではなく、舞台にも力を注いでいる柄本。映像を学ぶ専門学校を卒業した21歳の時、学生という肩書きがなくなり、自分は何者なんだろうと考え始めたことがきっかけで、弟の時生と劇団ユニットを結成する。2017年には、舞台演出を“芝居の鬼”である父・柄本明が初めて手がけた。親子3人で挑んだのは、不条理演劇の傑作「ゴドーを待ちながら」。演出家と俳優の関係を超え、父から子への芸の伝承の厳しさと温かさにあふれた稽古場の様子は、ドキュメンタリー映画にもなった。
2017年に短編の自主映画を上映するなど、ますます活躍の場を広げる柄本。8月公開の主演映画「火口のふたり」では、結婚式を間近に控えたかつての恋人と、禁断の関係になっていく主人公を演じている。登場人物2人だけの作品の撮影裏話とは…?