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#397

池波志乃(女優)

ゲスト×インタビュアー
池波志乃(女優)× 舘野晴彦(編集者)

1955年、東京・日暮里生まれ。祖父は古今亭志ん生、父親は金原亭馬生、そして叔父は古今亭志ん朝、という噺家のサラブレッド家系で生まれ育つ。高校を3カ月で中退した池波は、劇団「俳優小劇場」の養成所に入所。そこで出会ったのが、大竹まことや風間杜夫などの面々だった。
その後、時代ものが人気だった劇団「新国劇」に入団。付き人でありながら着物をしっかりと着込み、タスキをかけてガンガン仕事をこなす姿がNHKのプロデューサーの目にとまり、1974年、連続テレビ小説「鳩子の海」に出演することになったという。
そして1978年、時代劇「達磨大助事件帳」への出演で中尾彬と出会う。中尾は35歳、池上は22歳だったが、出会ってたった半年で結婚。しかし結婚2年目、忙しくしすぎたせいか、子宮外妊娠に。当分子供は作らないでいようと決めると、2人だけの生活が出来上がっていった。子供はいなくても2人で幸せになる…と、より夫婦でいる時間を大切にしたという。芸能界一のおしどり夫婦と呼ばれる2人の、夫婦関係を円満に保つ秘訣とは?
いま、今年4月に発売された2人の共著「終活夫婦」が話題となっている。池波自身がフィッシャー症候群という奇病で倒れたのを皮切りに、実の母親がガンで亡くなり、翌年には中尾彬が肺炎で生死をさまようことに。そういった経験から死を意識した2人が、元気な時に身辺の整理をしようと、自分たちが持っているものを選別し始めたのが「終活」を始めたきっかけだったという。沖縄の別荘など3件の不動産を処分、そして中尾のトレードマークであるねじねじストールも200本捨てた。経験を通して感じた、いらないものを捨てるための“ある秘訣”とは!? そして夫婦で入る墓も、すでに東京・谷中に建てた。中尾がデザインしたという墓は、どんな墓なのか…?
1990年代以降、女優業を休業していた池波だが、来年のNHK大河ドラマ「いだてん」で、実の祖母、古今亭志ん生の妻・美濃部りん役を演じることになった。今回、大河ドラマで志ん生役を演じるビートたけしは、志ん生との意外な共通点があるというのだが…。
今回のインタビューは、140年以上の歴史を持つ西洋料理の老舗「上野精養軒」(東京都台東区)で収録された。食通の夫・中尾彬がハヤシライスを「日本一」と認める店で、おしどり夫婦であり続ける秘訣など、プライベートについても赤裸々に語る。