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#109

江利チエミ/笠置シヅ子

パワフルな歌声とリズムで戦後の日本を明るく照らしたブギの女王、笠置シヅ子。そんな笠置に憧れてスターになった天才歌手、江利チエミ。この2人は、日本のポップス歌謡の礎を築いた2人ともいえる。社会が大きく様変わりする中で、ブギウギやジャズを大衆音楽にした笠置シヅ子と江利チエミは、まさに時代の申し子。昭和に輝いた2人の歌姫の栄光と苦難の人生に迫る。
 
●「ブギの女王」秘話(笠置シヅ子)
松竹楽劇団出身の笠置は、戦前、作曲家・服部良一に見出され、淡谷のり子とともに活躍。吉本興業の御曹司との秘めた恋、そして死別。戦後の焼け跡で乳飲み子を抱えた笠置は、生きるためにブギを歌った。 
(「雨のブルース」「ラッパと娘」「買い物ブギ」他)
 
●GIを熱狂させたエリー(江利チエミ)
音楽家と舞台女優を両親に持ち、劇場を遊び場に育った江利は、病気で舞台を降りた親に代わり、米軍キャンプ巡りで家計を支えた。天性のリズム感と表現力で一躍スターの座に就く。
(「東京ブギウギ」「テネシー・ワルツ」「家へおいでよ」他)
 
●「三人娘」の絶頂と結婚、しかし…(江利チエミ)
美空ひばり、雪村いづみとの「三人娘」の絶頂期に俳優・高倉健と結婚。邦楽や民謡で芸域を広げ、充実した日々を送るが、異父姉の裏切りで多額の借金を負い、離婚。積み上げた幸せの崩壊をたどる。             
(「さのさ」「新妻に捧げる歌」他)
 
●喜劇女優、歌手、それぞれの生き方(笠置シヅ子・江利チエミ)
歌と踊りに衰えを自覚して歌手を引退、女優に転じた笠置シヅ子と、最後まで歌手にこだわった江利チエミ。昭和歌謡の隆盛を見つめながら、数奇な生涯を送った2人の晩年とは…。          
(「たよりにしてまっせ」「酒場にて」他)