お知らせ

【放送日時】
2018年1月24日(水)よる9:00~9:54放送

番組概要

長野県飯田市上村「下栗の里」は、南アルプスを望む標高800~1000mの急斜面にあり、「日本のチロル」とも呼ばれています。山深い“陸の孤島”では、伝統芸能も400年もの間、ほぼ形を変えずに受け継がれてきました。かつては580人以上いたという里の住民も現在は90人を下回り、“70代が若者”といわれるほど高齢化が進んでいます。「下栗の里」で、住民たちが一目置く存在が78歳の熊谷清登(きよと)さんです。生まれも育ちも下栗。清登さんは、妻と息子、小学生の2人の孫・真由美ちゃん(12)と愛美ちゃん(10)と暮らしています。
下栗の代表的な伝統行事は、神様を湯でもてなす冬の「霜月祭り」と雨乞いを願う夏の「掛け踊り」。その祭りには子どもたちが参加し、踊りを披露するのが習わしです。祭りを指揮する清登さんは、「この祭りを子どもたちに引き継ぎたい、下栗を忘れずにいてほしい」という思いが年を重ねるごとに強くなっています。
「夢は東京で美容師になること」と話す真由美ちゃんに、清登さんは「下栗を隅から隅まで見せてあげたい」と自転車を用意します。ここで暮らしている間にたくさんの思い出を作ってあげようと、孫娘たちを自転車で探検に連れ出しますが、子ども達の反応は今ひとつ…。
そんな中、子どもたちが参加する「掛け踊り」の練習が始まりました。指導するのは清登さん。熱心な“じいじ”の姿に、真由美ちゃんと愛美ちゃんの心境も少しづつ変化していきます。
地域の知恵や伝統文化を大切に守ってきた“じいじ”と、地区の宝である孫娘たちが大自然に豊かに暮らす一年を追い、天空の里の雄大な四季を描きます。

【ナレーター】 渡辺満里奈