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#435

三瓶直樹 株式会社カウンターワークス 代表取締役CEO

 

近年、コロナ禍の影響もあり、特に地方において、百貨店やショッピングモールで集客が減り、空床が増えている。一方、ネット通販はオンラインショップが爆発的に増え、競争が激化している。そんな中で、見直されているのが実店舗の有効性だ。
 
オンラインショッピングでは商品を手に取れないため、なかなか購買に繋がらない商品も多いが、実店舗では五感を通して商品を体験してもらえるために、オンラインとは異なる売れ筋の商品が生まれるなど、短期の実店舗での出店(ポップアップストア)が、戦略として注目されているのだ。
 
だが、これまで短期で店舗スペースを借りようとすると、不動産業界の慣習として、高額の保証金や長期契約が条件となる場合が多く、ハードルが高かった。そこで、三瓶が立ち上げたのが、短期契約を前提とした、出店者とスペースオーナーをつなげるサービス、SHOPCOUNTER(ショップカウンター)だ。取り扱う物件は1万軒を超え、サイト内で検索、予約、決済まで完結することができる。販売員の派遣や什器の手配など、ポップアップストア開店のノウハウのない人間にも安心なオプションサービスも充実している。

 

さんぺい なおき

 
1985年6月1日生まれ
ネット広告の仕事をしていた頃、オンラインショッピング(eコマース)の限界を感じ、実際に商品を手に取れるポップアップストアの活用に注目した。これが集客を減らし、
新展開を模索していた百貨店やショッピングモールなどの意向と合致し、短期契約という方式を一般化させることにつながった。ポップアップストアは、旅行先のお土産屋さんのように、その時そこに行かないと楽しめない、消費意欲を刺激する付加価値のある場所として、まだまだ伸びていくものになると語る。