番組概要

地球クライシス2022
~気候危機 転換への道しるべ~
ヨーロッパ編 都市の危機

大洪水、強大な台風、山火事、熱波、氷の融解、海面上昇など、世界の気候変動の現状に迫る人気シリーズ。気候変動を止めるため、また気候変動に適応するために動き出している人々や企業、地域などを徹底取材し、私たちがこのクライシスを乗り越えるためにできることを、とことん掘り下げます。第4弾は「危機を知る段階」から、「行動する段階」へと生まれ変わります。世界の「地球温暖化で滅びゆく街」を紹介、さらには「地球温暖化を止めるために・・・」をテーマに日本と世界の現状に迫ります。

 

番組で紹介するのは、イギリスBBCが制作し、世界各地におきている気候変動の全貌を描く骨太ドキュメンタリー。
北極とノルウェーの間にある北の群島、スバールバル諸島。氷と雪におおわれたこの土地で起きているのが、気温上昇による永久凍土の融解。それによって地盤がゆるみ、建物にひびが入るなどの深刻な被害が起きています。

Photography copyright BBC
Photography copyright BBC

 

そして国内でも近年問題となっているのが「都市型水害」。その一因ともいわれるゲリラ豪雨の原因が意外なところに…!

 

さらに、「水害」とは真逆の現象、「渇水」が今年6~7月にかけて西日本を襲いました。この「水害」と「渇水・干ばつ」という真逆の二極化現象が世界中で進行中なのです。そして、「渇水が都市を沈没させる!」という恐ろしい事態が起こっているのです。その真相に迫るため、九州 佐賀県に飛びました。そこで見た、驚愕の事態とは?

 

番組の後半では、地球温暖化の原因CO2を削減するため、海外で行われている最新事情を知り、我々日本人には何ができるのか!?徹底討論!
地球温暖化阻止のため立ち上がる若者たちとスタジオで大激論します!
お招きするのは、グレタ・トゥーンベリさんに端を発する団体、「Fridays for future tokyo」のメンバー。今、なぜ若者が立ち上がっているのか?彼らが訴えることがなぜ世界を動かしているのか?その主張の中から、未来の地球を救うヒントを見つけ出します。

 

Photography copyright BBC
Photography copyright BBC
Photography copyright BBC
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【CAST】
ナビゲーター:松下奈緒
出演:依田 司(気象予報士)、江守正多(気候科学者)
ゲスト:阪田留菜(Fridays For Future Tokyo)
進行:望月理恵

 
収録を終えて
 
松下「地球温暖化という言葉は本当によく耳にしますが、実際映像で見ると、すごく説得力があります。そこで活動されている方の思いをうかがうことができました。番組最初の気候危機の映像では衝撃が大きかったのですが、まずはできることをやるのが環境問題への取り組みの第一歩。大きなことはできなくても、こういう環境問題を扱う番組で知って貰うことが一つ何かのきっかけになるといいなと思います。」

依田「この番組は気候危機をまず見せるんですけど、そこで終わらずに救いがある。僕が地球温暖化対策として一番気にしているのが水素。番組では、水素ハウスが『10年後になれば、誰もが住めるようになるよ』というような話がありましたが、僕が生きているうちに実現してもらいたい。番組では、僕ら世代より若い世代の姿勢を知ることができて、逆に勇気をもらいました。」

望月「危機をどうしましょうかという話は、実はポジティブな話だと感じました。もっといいアイデアを出したら、よくなるんだ、みんなで話し合おうというのが番組の趣旨。CO2を吸収する泥炭土壌の話で出てきた、『自然と共に働く』という言葉がとても印象的でした。」

 

 
 

―――気候変動を止めるために、個人的にやっていることはありますか?

松下「エコバッグとマイボトルと自転車ぐらいしかないんです。それを無駄だと思わず、続けていこうと思っています。私1人が自転車に乗ったところで何が変わるんだって言われれば、それまでですけど、それぞれの人ができることを最大限にやっていく。やれる事は大小それぞれだと思いますが、出来ることを継続していくことで頑張る。できることからやろうと思います。」

依田「僕は気象予報士でキャスターですから、日々テレビに出て、ことあるごとに環境問題の話を取り入れています。イベントなどでは、地球温暖化や気候変動をあまり知らない人たちにもとっつきやすい話をして、危機感を持ってもらうようにしています。一番良いのは行動に移してもらうことなんですが…なかなかそこが難しいんですけどね。」

望月「私は洗剤やシャンプーは海に悪影響を及ぼさないものを意識して使うようにしています。スポンジも自分で編んでいますが、それは我慢しているのではなく、楽しいから。交通手段として自転車を使うのは一番理想な形ですけど、なかなか難しいこともあります。できる限り自分で歩いたり、行ける距離は自転車で行くようにしています」

 
――身近なことで地球温暖化を実感したことは?

松下「私が小学校の時は元気よく校庭で体育の授業をしましたが、今の子は炎天下で長時間外にいることができない。それ自体が危険なことなんだ、と。今はコロナ禍ですごく制限されることも多いけれども、今ある環境を認めながらも良くしていくことを意識しないといけないなと特に思いました。」

依田「僕はテレビ朝日で25年ぐらいお天気キャスターをやっていますが、昔に比べると、報道番組でお天気を扱う機会がすごく増えました。しかも、やると視聴率が取れるんです。つまり裏を返せば、皆さんが気にしているということなんです。みなさんがおかしいと思っているし、実際にデータを見ても、気温は暑くなっています。」

望月「昔の情報番組の天気コーナーは、洗濯物はこれぐらいで乾くという感じだったのが、今は『外にいると危険です』という話もあるし、お天気コーナーそのものがニュースの一つだなとすごく実感します。番組全体が特番になってしまうぐらいの関心事になっていますよね。食べ物の問題、生活の部分、全てに天気が影響を与えている。それが人権問題まで及ぶのだなと実感しました。」

 
――松下さんはインスタグラムでは裁縫の紹介もされていますが、今回のテーマに寄り添うところがありますね。

松下「私は自分で作るのも好きなのでやっています。それが環境問題にどう繋がっていくかは分からないのですが、何か楽しみながら続けられることが大事なのかな。お洋服も好きですが、本当に好きなものは究極、端切れで作って、それを工夫して使う(笑)。楽しみながら続けるのが大事。今、自分がこれだったらできるなって思うことが裁縫だったんですね。」

 
――テレビ東京「ガイアの夜明け」でも環境問題は多く取り上げていますね。

松下「私は3年ぐらいやらせていただく中で、集中豪雨やゲリラ豪雨は多く取り上げています。どちらかと言えば、開発している側のお話なので、今回とは切り口が違いますが、ものすごく勉強になります。」

 

 
 

――最後にこの番組の見どころは?

松下「一言で言うのは難しいですが、いろんなことが全て繋がっていると思います。何か一つ環境のことを考えて行動するだけで、一つのことが良くなるかもしれない。この番組を見ていただくと、今を知れる。それが大きいかなと思います。」

依田「今日も、気候危機に対する解決策の話をたくさんしたんですが、答えはたくさんあるんだなっていうのがわかりました。何より、温暖化を止めるヒット商品を待っています。」

望月「見始めたら、最後まで見てほしいです。最初だけ見ると、衝撃しかないので、2時間ドラマを見るような感覚で見ていただきたいです。」
 
■「地球クライシス2022~気候危機 転換への道しるべ~第4弾 ヨーロッパ編 都市の危機」
2022年9月18日(日)21:00~23:00放送