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この冬食べたい絶品「鍋」の名店
糸井重里が通うお好み焼き

近代以前の日本の住居には、台所にある「竈(かまど)」とは別に「囲炉裏」があることが多く、そこで煮炊きした料理を取り分けて食べていました。その名残りから鍋料理は日本に強く根付いていて、火にかけてすぐに食せるため、体が温まる料理として寒い季節によく食べられている、日本を代表する料理です。今では鍋の具材を工夫して様々なお鍋が誕生。今回は、今知っておきたい“美味しいに決まっている店”を巡ります。
さらに糸井重里さんがお勧めする、本当に通っているお好み焼きの名店も紹介!

この冬食べたい絶品「鍋」の名店 MAP

■「dancyu web」編集長・江部拓弥さんが推薦!
明治30年頃開業、鳥すきやき鍋一筋の老舗 ぼたん

東京都選定歴史建造物に指定されている風情ある一軒家のお店。「錦爽鶏(きんそうどり)」という特有の臭みが少ない鶏を丸々一羽使い、もも・胸・ささ身・皮・砂肝・レバー・ハツ・軟骨など鶏の部位全てが入ったお鍋です。ガスを使わず備長炭と鉄鍋で提供し続けており、昔ながらの味がいただけます。シメは鶏のだしが効いたすきやきダレを卵でとじ、白いご飯と一緒にいただく親子丼が人気です。

東京都千代田区神田須田町1-15


■食に詳しいノンフィクション作家・中原一歩さん推薦!
2017年オープン。ビブグルマンに掲載された名店  ねぎま

北池袋駅から徒歩1分、住宅街に佇む隠れ家的なお店で、ミシュランのビブグルマンにも掲載されています。「なべ家」という江戸料理の名店で仲居をしていた女将さんが作る、脂がのったマグロと甘みのあるネギを鰹ベースの酒だしでじっくりと煮込んだ「ねぎま鍋」がいただけます。さらに、一粒ずつ潰したこだわりの黒胡椒をかけると、味も香りもより際立ち、美味しくお鍋がいただけます。

住所:東京都豊島区池袋本町4-3-17


■幻の大根と呼ばれる江戸東京野菜「亀戸大根」を使った料理が味わえる 亀戸升本

明治38年創業の老舗店。亀戸大根など食材にこだわった味噌仕立てのお鍋がいただけます。名物である亀戸大根は、水分が少なくキメが細かいため、大根というよりカブに近い食感。年間を通して美味しくいただけるよう、厳選された契約農家で栽培したものを提供しており、予約の取れない名店として知られています。今回は「亀戸大根あさり鍋」をいただきます。

住所:東京都江東区亀戸4-18-9


■糸井重里さん推薦!絶品お好み焼きがいただけるお店 松浪

人形町駅にある、昭和26年創業の老舗。現在はかつての雰囲気を残しつつ、2016年に古き良き昭和の下町風情の漂うお店に改築。築地直送の新鮮な魚介と、こだわりのお肉と野菜を取り入れたお好み焼きをいただけます。店名が付いた「松浪焼き」は、ソースではなくしょう油でいただくのが一番美味しい食べ方。そのほか鉄板焼きもいただけます。今回は「牡蠣の鉄板焼き」「松浪焼き」「芳町焼き」をいただきます。

住所:東京都中央区日本橋人形町2-25-6