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#78

二代目 中村吉右衛門
~人間国宝74歳…いのちの歌舞伎~

歌舞伎俳優、二代目中村吉右衛門。昨秋は文化功労者にも選出され、歌舞伎界を代表する大看板として活躍している。
番組では、歌舞伎に心血を注ぐ中村吉右衛門を1年にわたって独占密着取材。ひと月の間、休演なく勤めなければならない歌舞伎公演は、74歳の身体に負担を強いる。しかし、舞台に上がると役に入り込み、その熱演が客の心を打つのが吉右衛門の芸。そこには、初代の芸を継がねばならぬ宿命との闘いがあった。
「中村吉右衛門」の名跡を継ぐ重圧に苦悩した若き日を経て、たどり着いた境地とは…。
激した言葉で自身の芸を後輩へ伝える姿、初孫との共演で顔をほころばせる素顔など、寡黙な吉右衛門が取材の中で見せる「姿」が語る、俳優人生70年の歩み。「古典歌舞伎の継承」に尽力し、‟命を削る限界ギリギリ”で舞台に立ち続ける二代目中村吉右衛門にカメラが迫った。