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#62

時をかける 監督・大林宣彦
~余命3カ月の闘い~

映画作家・大林宣彦。「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」のいわゆる『尾道三部作』を手掛け多くの支持を集めた。
日本映画の低迷期に、革新的な映像表現と優れた演出で、映画復活ののろしをあげるなど活躍、その才能は「映像の魔術師」とも呼ばれている。
その大林が、79歳となった2017年末、新たな映画「花筐(はながたみ)」を公開。実はそのシナリオは、映画監督としてデビューする前にすでに書き上げており、まさに“幻のデビュー作”とも呼べる作品なのである。
しかし、なぜ40年の時を経た今、映画化したのか? しかも、クランクイン直前に肺がんが判明、余命宣告を受けることに…。撮影現場への密着取材とインタビューを通じて、この映画に込めた大林の信念に迫る。