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#62

時をかける 監督・大林宣彦~余命3カ月の闘い

映画作家・大林宣彦。日本映画の低迷期に、革新的な映像表現と優れた演出で、今に続く日本映画復活ののろしをあげた才人であり、自主映画やCMの黎明(れいめい)期に活躍して、その礎を築いた才能は「映像の魔術師」と呼ばれている。
その大林が、79歳となった今年、新たな映画を公開する。タイトルは「花筐(はながたみ)」。実はそのシナリオは、映画監督としてデビューする前にすでに書き上げており、まさに“幻のデビュー作”とも呼べる作品なのである。
しかし、なぜ40年の時を経た今、映画化するのか? 撮影現場への密着取材とインタビューを通じて、この映画に込めた大林の信念に迫る。