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#250

京都発 百年の家 和風生活への第一歩

今回の依頼者は、京都市内の情緒ある町にたたずむ一軒家にお住まいののりこさん。かつて叔父叔母が暮らしていたこの家が建てられたのは明治の頃。二人が亡くなった後、のりこさんが移り住んだ当初は、残されていた叔父叔母の荷物も片付けてスッキリした状態でしたが、その後、実家じまいをすることになり、大きな家具やピアノなど、実家の荷物が運びこまれました。さらに、母を亡くした喪失感からモノを買うことで心を満たすようになり、仕事に追われる日常の中、服・雑貨・本など収まりきらない量のモノが部屋を占領していったといいます。また、のりこさんは趣味である俳句の句会ライブや、イベントへのボランティア参加など、さまざまな交流の場を大切にしていますが、それには理由が…。のりこさんの母親は、片付けが得意なとてもしっかりした人でした。社交的かつ趣味も本格的で、短歌では何度も入賞を果たし、得意の手芸ではワンピースやジャケット、さらにはコートまで仕立ててしまうほどの腕前だったそう。しかし突然他界してしまい、その際、母の手帳に記されていた知人に葬儀のことを伝えても訪問者はほとんどおらず、「母は、他人と心を許せる関係性を作れなかったのかも?」と、複雑な思いを抱いたと言います。今、充実した人生を送れているのは母のおかげ、と感謝する半面、自分は信頼し合える人間関係を大事に築いていこう、とのりこさんは思っているのです。
のりこさん宅を訪れたやましたさんは、すべての場所が容量オーバーであることを指摘し、キッチンとダイニングの断捨離ローラー作戦を決行。棚いっぱいの鍋やザルといった調理用具、大量に詰め込まれた陶器やガラスの食器を見直し、さらにモノで埋まった調理台やダイニングテーブルの上から必要なモノを選び抜いていくと、各所で空間がよみがえっていきます。モノと向き合ううちに、のりこさんのマインドにも変化が…。目標は「まずは、自分の居場所を取り戻し、ここを自分のための家にすること」。その先で、母が遺したモノとも向き合うことができるのでは?と考えています。宝の持ち腐れだったいいモノを生かし、“自分らしく人生を楽しむ”再スタートへ向けて、断捨離への挑戦が始まります!