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2024年のWRCは、全13戦中12戦を終了してもいまだマニュファクチュアラーズと、ドライバーズの両タイトルが決まっていなかった。ヒョンデとトヨタのポイント差はわずかに15点。最終戦ラリー・ジャパンがまさに決戦の舞台となったのである。
今シーズンのWRCのポイントシステムは少々複雑である。最終的な総合順位に対してのみ与えられるものではなく、まずスタートから土曜日までの結果に対して、1位18点から10位1点がそれぞれ与えられる。
日曜日だけの順位にも1位7点から7位1点まで、さらに「パワーステージ」と呼ばれる最終ステージのみの順位に対しても、1位5点から5位1点までが与えられる。
初日からすべて首位でラリーを走り切れば、最大で30点を獲得できる計算になるが、土曜日までのポイントは完走が条件。つまり最終日にリタイアすればポイントはゼロ。結果的に、このちょっと分かりにくいポイントシステムが、ラリー・ジャパンの結果を、さらにはタイトルの行方を左右することになったのである。
木曜日夕方、ドライバーを紹介するセレモニアル・スタートに引き続き、豊田スタジアム内に特設された、2台並走のスーパー・スペシャル・ステージでラリーは幕を開けた。およそ2kmのステージ距離は昨年同様だが、コースレイアウトは若干変更され、360°回転する、いわゆる「ドーナツターン」も設けられた。
出演:松任谷正隆 / 高平高輝(CGOB)