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#1948

国産ホットハッチの2台 GRヤリスとノートオーラNISMO

EV時代への歩みが当初の予想よりゆっくりと進んでいる昨今。自動車のパワーユニットの選択肢は従来のエンジンから電気モーターまであり、そのおかげでホットハッチとよばれる車たちも選択肢が増えた。しかし、そこは競い合うライバルが増えた、と言うよりも、愉しみ方が増えた、と言ったほうが正しい。
トヨタのGRヤリスは、標準モデルとはまったく別の仕立てで、ひたすらレースやラリーでの実戦経験を積むことで進化を続けてきたホットハッチだ。壊れない車を作ることを第一としてきたトヨタとしては、これまでにない車づくりのスタンスで向き合っている一台でもある。
いっぽうの日産ノートオーラニスモ。エンジンをモーター駆動のみに使う「eパワー」は、最近の日産のお家芸だ。ここに、2024年に40周年を迎えた「ニスモ」が培ってきた4WDの技術が生かされた、いわば“電気じかけ”のホットハッチである。
ともにコンパクトボディに高性能を詰め込んだ以外には共通点のない、こだわりの2台。新しい時代の、日本のホットハッチを愉しんでみたい。
 
登場車種:トヨタ GRヤリス / 日産 オーラNISMO
出演:松任谷正隆 / 中村昌弘(CG副編集長)