30年も昔の90年代に“BMWのフラッグシップ”として君臨した初代の８シリーズというクルマは、いわゆる成功作ではなかったように思う。しかし、その生産中止から20年近くも過ぎたあとに登場した２代目８シリーズは、何もかもが別次元。スタイリングは最初にデビューした２ドアだけでなく４ドアのグランクーペの方も美しく、スポーツカーとしてのハンドリング性能も“タダモノではない”レベルに到達しているのだ。そこで今回は、昨年のクーペと同じM８５０仕立てのグランクーペを選んでテストすることにした。最高性能版のM8は “過激”（パワーだけでなくネダンも）だと予想していることも、その理由だ。

登場車種：BMW M850i xDrive Gran Coupe