放送内容

#28

誰でも美味しい野菜を作れるように!システム化で農業を盛り上げる菊芋農家

今回は千葉県山武市で菊芋を作る就農歴9年目の薄井健吾さんの元へ。
薄井さんは元自動車部品メーカーの生産管理の担当者。その経験を生かし、車のパーツ生産を野菜に置き換えれば上手くいくと考え、農業に鞍替え。目標は農業から日本を元気にすること。
だが当初の予想は外れ、苦難の連続。天候に左右されるなど農業と自動車部品は勝手が違った。一時、900万円の借金を背負ったことも。しかし、得意のシステム化を生かせる多品目栽培に切り替えたことをきっかけに成功。今では年商1500万円に!
そして、多品目栽培に切り替える中で、出会ったのが今回取り上げる菊芋。育て始めた理由には美味しいのは勿論、糖尿病と高血圧に悩む父への思いがあった。その理由こそ菊芋の真価だった。
さらに番組の最後には、畑を「僕のオフィス」と自信を持って語り、生き生きと働く薄井さんの姿に、当初は就農に反対していた奥様から応援の言葉が!その姿に工藤も感動。
 

 


 

FILE28 誰でもおいしい野菜を作れるように!システム化で農業を盛り上げる菊芋農家
今回、工藤阿須加がやって来たのは千葉県山武市。就農9年目の菊芋農家・薄井健吾さん(44歳)を訪ねる。奥さんと2人の子どもがいる4人家族の大黒柱。3つの畑で総面積1.6haを管理していた!

 

菊芋とはどんな野菜なのか?
菊芋畑に案内してもらった工藤は、その様子に仰天!菊芋を初めて見た工藤は、その見た目を「パッと見生姜」と表現した。菊芋は芋ではなく、キク科の根菜だった!
4月に種芋を植え付け。長いものは茎が約3mまで成長する。夏には名の通り菊のような花を咲かせ、茎が枯れた後の11月~3月に収穫する。生食をした工藤は「他には無い味」と語った。

 

就農したきっかけは?
大手自動車部品メーカーで生産管理をしていた薄井さん。兼業農家である妻の実家に通っている内に、地域の農業の元気のなさを目にして、自分が元気付けようと奮起して就農を決意。「株式会社TKG 小川農園」を立ち上げてスタートした。

 

<株式会社TKG 小川農園>
・住所:〒289-1223 千葉県山武市埴谷504
・電話:050-3390-0364

 

菊芋の収穫をお手伝い
工藤が菊芋の収穫をお手伝い。小川農園で働く鈴木さんと浅沼さんにも助けを借り、4人で作業開始!
ひたすら茎を抜く収穫は大変で、スタッフにも人気の無い作業だという。

 

周りの農家とは違うモデルで農業にチャレンジ
就農1年目に、データや数値を用いた農業を始めた薄井さん。しかし、天候の影響を想像以上に受けて失敗…。周りの人に刺激を与えるため、まずは就農者としての成功を決意。
同じモデルでは元気付けられないと考え、水と養液を循環させ作物を育てる「水耕栽培」を始めたという。葉物野菜を生産し、年間通して出荷する計画だったが、できた物を全て売る能力がなく頓挫してしまった。

 

失敗からの巻き返し 多品目栽培
就農1年目の失敗から、お客さんが欲しい物全てを提供できる「多品目栽培」に転向。今では菊芋の他に約50品目の野菜を栽培している。
薄井さんの奮闘を見てきた就農6年目の多品目農家・清水郁子さん(40歳)に話を伺った。

 

誰でもおいしい野菜が作れる 作業のシステム化
薄井さんはスタッフが働きやすい環境にするほかに、誰がやってもおいしい野菜が作れるよう、作業のシステム化を目指している。棒1本で「間引き」、「種植え」、「計測」の全てが出来るという。スタッフの意見も積極的に取り入れており、作業にトラクターを導入していた!

 

菊芋の収穫作業をお手伝い
工藤が菊芋の収穫作業をお手伝い。まずはトラクターで土をほぐし、その後に菊芋を手で掘り出す。菊芋は出来る深さがまちまちで、深いところは道具を使う。
健康食材としても注目される菊芋が、父の持病に良い効果があるかなと思ったことが、菊芋を作るきっかけになったという。
長男の元輝くん(8歳)と次男の勇輝くん(5歳)も合流し、一緒に収穫を行った。

 

菊芋の鮮度へのこだわり
収穫した菊芋は泥を落として出荷するが、鮮度が落ちるのが早い。新鮮さを損なわせないように、1店舗でその日に売れる量だけを出荷していた。おいしい物を食べてもらうためなら、出荷回数が増える手間を厭わないほどのこだわりであった!

 

農家おすすめの菊芋料理
菊芋を使った妻・和恵さんの手料理を堪能!和恵さんが薄井さんの就農への本音を語った。

 

<今回いただいた料理>
・菊芋のきんぴら
・菊芋の素揚げ

 

就農9年目を迎え 今 思うこと
薄井さんが地元への思い、就農して良かったことを語った。