番組概要

清水建設Presents 百年名家 特別編
渋沢栄一 “奇跡の館” 物語
~絆が繋いだ「旧渋沢家住宅・表座敷」~

 
新一万円札発行を記念してお送りする、久々の百年名家「特別編」。
今回訪ねるのは、渋沢栄一が建てた家の中で唯一現存する旧渋沢家住宅「表座敷」です。
栄一は明治9年、深川福住町(現・江東区永代)に屋敷を構えます。2年後、「表座敷」が完成。
その後「表座敷」は三田綱町(現・港区三田)に移築され、家族の屋敷(渋沢家住宅)の母屋として、渋沢家4代に渡り使われました。
この家に転機が訪れたのは終戦直後。財産税の納税のために、国に物納されます。以降国の施設として使われていましたが、老朽化により取り壊しが決定。
その窮地を救ったのは、渋沢家の秘書を長く務めていた杉本行雄で、粘り強く国と交渉して建物の払い下げを実現します。そして、自ら経営する青森の観光施設に移築し、建物は奇跡的に守られました。
やがて青森で雪と経年による傷みが進んだため、清水建設が江東区潮見にある同社イノベーションセンター内に移築復原。江東区に145年ぶりの里帰りを実現したのです。
じつは「表座敷」を手掛けたのは、清水創業2代目の二代清水喜助。栄一の設立した第一国立銀行を手掛けて腕を見込まれた喜助は、丹精込めて「表座敷」を造りました。
その後栄一は長らく清水建設の相談役として尽力し、その縁が今回の移築を実現したのです。
3度の移築を乗り越え、多くの絆が繋いだ「表座敷」。まさに“奇跡の館”の物語です。
 
【ナビゲーター】
八嶋智人
牧瀬里穂
 
【解説】
内田青蔵(神奈川大学特任教授)
小沢朝江(東海大学教授)
 
【ナレーター】
中里雅子 

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