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#297
“近代建築の父”が造ったメルヘンの館
~三重県桑名市「六華苑」洋館編~
取材先情報
・六華苑
三重県桑名市大字桑名663番の5 TEL:0594-24-4466
【開苑日時】
・午前9時から午後5時まで(入苑は午後4時まで)
【休苑日】
・月曜日
(月曜日が国民の祝日のときは、翌日以降の最初の平日)
(12月29日から翌年の1月3日まで)
【入苑料】
一般(高校生以上) ¥460(団体料金¥390)
中学生 ¥150(団体料金¥70)
※( )内の団体料金は20名以上
※小学生以下は無料。ただし、付き添いが必要
※障害者手帳をお持ちの方は、窓口でご提示ください。
(アプリでのご提示も可)
ご本人様及び、付添いの方3名まで入苑無料となります。
【駐車場】
・第1駐車場(無料) 普通車45台/障害者用2台
・第2駐車場(無料) 普通車34台/障害者用2台/大型車5台
【アクセス】
〔鉄道〕
JR関西本線・近鉄名古屋線 桑名駅より徒歩15分
今回は三重県桑名市にある「六華苑」の続編。六華苑は、資産家で実業家の諸戸清六(2代目)が20代の若さで造った大邸宅です。その象徴は4階建ての丸い塔屋を持つ洋館。“日本近代建築の父”と称されるジョサイア・コンドルによって設計されました。
ルネサンス様式の華やかな洋館ですが、内部に入るとシックで正統的な玄関ホールが現れます。中央のホールに大きな階段を設け、周囲に部屋を配置する構成は、コンドルの設計によく見られる特徴とされています。ホール横の客間は、白と黄色を基調とした若々しい雰囲気に変わります。暖炉には当時最新のアール・ヌーヴォーを用いたデザインが施され、若き施主に合わせて斬新さを主張しています。
開口部から続くコロニアル風のベランダも、コンドル建築の特徴の一つ。中央を張り出して豪華さとボリューム感を加えています。この洋館の最大の特徴は、何と言っても4階建ての塔屋。本来は3階建ての予定でしたが、揖斐川を望むために4階建てに設計を変更。そのため、まるでおとぎの国の洋館であるかのようなメルヘンチックな外観となりました。
今回は特別に最上階を拝見します。そこから望む揖斐川と長良川に、若き施主の思いに寄せたコンドルの心配りが漂います。
案内人:小沢朝江(東海大学工学部教授)