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#249

三崎の旧家を継承する新しい風
~シェアスペース「CASA三戸浜」~

今回は神奈川県三浦市に残る「旧長谷川家住宅」を訪ねます。長谷川家は、かつて三戸村と呼ばれていたこの地域に江戸時代から代々続く旧家。以前建っていた家が関東大震災で崩壊したため、昭和5年に現在の姿に建て直されました。その際施主である当主・長谷川安五郎は、地元の腕利き堂宮大工として名高い大井定二を棟梁として迎え、大地震でも倒れない頑丈な家を目指したのです。主屋内部の間取りは、伝統的な大型農家に見られる“6間取り”と呼ばれるものですが、硝子戸を多用するなど昭和初期の近代性も至る所に見ることが出来ます。代々村長などを輩出した長谷川家には来客も多く、随所に銘木を配した格式高い書院造りの客間は、まさに堂宮大工ならではの造りをしています。一方離れには見事な数寄屋の技が用いられ、棟梁・大井定二の並々ならぬ力量が刻み込まれていました。そんな長谷川家住宅は、平成28年に長谷川家の手を離れましたが、とあることでこの物件を目にした2人の若者が、活用しながらの保存を目指して継承します。傷んだ箇所も自分たちで修復し、現在シェアスペース「CASA三戸浜」として再出発した長谷川家住宅。活用保存の新たなモデルケースとして注目です。

取材先情報

・旧長谷川家住宅(CASA三戸浜)
神奈川県三浦市初声町三戸2593
TEL:080-5039-4863

旧長谷川家住宅ホームページ(国登録有形文化財)
https://hasegawake.com/

レンタルスペースとして貸出可能
※事前予約必須
詳しくは下記ホームページをご覧ください。
CASA三戸浜ホームページhttps://miura.mitohamamare.com/

貸別荘として利用可能
※事前予約必須
詳しくは下記ホームページをご覧ください。
https://www.staycation.jp/property/82

【交通】電車:京急久里浜線 三崎口駅から徒歩約18分、車5分
       三崎口駅までの電車乗車時間:品川から65分
                     横浜から50分
    車:横浜横須賀道路「衣笠IC」より三浦縦貫道路
      「高円坊入口」下車 10分
      ※駐車場あり