番組表
おすすめ情報
バックナンバー
#246
北鎌倉の谷戸に佇む美しき茶室
~ジャーナリストと建築家が造った「宝庵」~
取材先情報
・北鎌倉 宝庵
鎌倉市山ノ内1415
E-mail:kamakurahouan@gmail.com
通常非公開 (月に1度、施設公開日あり)
各種体験講座を開催(要予約)
詳しくはホームページをご覧ください。
https://www.houan1934.com
交通:【公共交通機関】JR横須賀線
北鎌倉駅より徒歩10分
※お客様用駐車スペースなし
・北鎌倉 たからの庭
鎌倉市山ノ内1418
電話 0467‐25‐5742
陶芸体験は毎日開催(要予約)
金土日はカフェを営業(夏期は休業予定)
詳しくはホームページをご覧ください。
https://takarano-niwa.com
交通:【公共交通機関】JR横須賀線
北鎌倉駅より徒歩10分
※お客様用駐車スペースなし
今回は北鎌倉に残る茶室「宝庵」を訪ねます。宝庵は、ジャーナリストであった施主・関口泰と、モダニズム建築家・山口文象の設計により、昭和9年に造られました。大工棟梁の家に生まれた山口文象は、家業を継ぐべく大工の道に入りますが、建築家の夢を捨てきれず、勘当同然で建築家を目指したというユニークな経歴の持ち主です。施主の関口が茶室の設計を依頼した時期は、まだ山口が名をあげる以前のことでした。2人は当時滞在していたドイツで出会い、意気投合してこの茶室を実現しました。宝庵には「常安軒」と「夢窓庵」という2つの茶室が建てられています。モダニズム建築の要素を取り入れた常安軒は、直線的に伸びた庇が特徴的です。内部には広間と小間の2部屋が設けられ、小間の開口部には、京都大徳寺孤篷庵の茶室「忘筌」を模した造りが施されています。一方夢窓庵は、キノコ型の茅葺屋根と大きな丸窓を特徴としています。こちらは京都高台寺の茶室「遺芳庵」を写したものです。敷地はもともと浄智寺という寺の境内だった場所。歴代の浄智寺住職やNPOなど、多くの人々によって継承される宝庵は、今も北鎌倉の緑豊かな谷戸の中で輝き続ける美しき名茶室です。