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#240
成城の森に佇む画家の洋館
~スパニッシュの邸宅「旧山田家住宅」~
取材先情報
成城みつ池緑地・旧山田邸
東京都世田谷区成城4丁目20番25号
休館日:毎週月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)と
年末年始(12月29日~1月3日)
入館料:無料
開園時間:午前9時30分より午後4時30分まで
交通:小田急線「成城学園前」駅下車 西口または北口より徒歩7分
※駐車場はありませんので、お車での来場はご遠慮ください。
※障害のある方のための駐車はできる場合があります。
お問い合わせください。
問い合わせ「(一財)世田谷トラストまちづくりビジターセンター
(電話番号:03-3789-6111)」
今回は、東京・世田谷区成城に残る「旧山田家住宅」を訪ねます。旧山田家住宅は、アメリカで事業を成功させた実業家の楢崎定吉が、昭和12年ごろに建てた洋館です。建築にあたり楢崎は、当時のアメリカで流行していたスパニッシュスタイルを選んでいます。戦後一時GHQに接収されましたが、昭和36年に画家の山田盛隆が購入し、長年住居兼アトリエとして使いました。平成27年に世田谷区に寄贈され、現在は一般に公開されています。成城の住宅街は、国分寺崖線と呼ばれる河岸段丘の台地の上に造られました。旧山田家住宅は、その崖線のクリフサイドに建てられ、まさに里山の森と接するように佇んでいます。内部に入ると、アメリカ生活の長かった施主が造った家だけに、間取りも完全な洋風に設えられています。そのためGHQが接収していた際も、壁の色を変更したり、壁紙を張られたりした程度で、大きな改ざんは受けずに済んでいます。のちに暮らした山田家の人々も、GHQ当時のレイアウトをそのまま受け継いでいます。崖線の緑を保全した「成城みつ池緑地」が目の前に広がる環境と、家族の住みやすさを重視した旧山田家住宅は、高級住宅街成城の歴史を語る邸宅です。