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#209
“鉄道王”の築いた「根津記念館」
~山梨市に残る根津嘉一郎の実家~
取材先情報
・根津記念館
山梨県山梨市正徳寺296
TEL:0553-21-8250
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:月曜(祝祭日の場合は翌日)
入館料:一般 300円 高校生 200円 小・中学生 100円
※団体割引(20人以上)
※障害者手帳をお持ちの人および介助者の人は無料(受付で手帳をお見せください)
交通:中央自動車道 勝沼I.C,一宮御坂I.Cより車で15分/JR中央本線 山梨市駅から徒歩35分・車で5分
駐車場:無料(バス2台・普通車24台)
※上記以外の情報については、公開出来ません。
今回は山梨市に残る「根津記念館」を訪ねます。根津記念館は、東武鉄道をはじめ多くの鉄道会社の経営に携わり、「鉄道王」と称された実業家・根津嘉一郎の実家にあたる家で、昭和7年から10年にかけて建てられました。現在は根津家から寄贈を受けた山梨市が、記念館として一般に公開しています。敷地内には、旧主屋、長屋門、土蔵が残され、国登録有形文化財となっています。当時根津家の当主は甥の啓吉が勤めていましたが、実家新築にあたり叔父である嘉一郎は、材料や設計などの指示を事細かに甥の啓吉に手紙で伝えています。そのためほとんどは嘉一郎好みの家として建てられています。また嘉一郎は、当時大磯にあった別宅から「青山荘」と名付けた迎賓棟を主屋の横に移築しました。その後解体されて現存していませんでしたが、一般公開に合わせて山梨市によって復元されています。建物は書院造りを基調とする中に適度に数寄屋風の遊びを調和させた設えで、嘉一郎の人柄を表わしているかのようなバランス感覚に満ちた造りとなっています。実業家である一方、近代数寄者としても名高い嘉一郎らしく和風に回帰して建てられた根津記念館。伝統技術の調和を奏でる名建築です。