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#197
近代化の記憶を語る瀬戸内の洋館
~愛媛・新居浜「日暮別邸記念館」~
取材先情報
・日暮別邸記念館
愛媛県新居浜市王子町1番11号
TEL:0897-31-5017
開館時間:午前9時から午後4時30分まで
休館日:毎週月曜日、国民の祝日(祝日が日曜日の場合は開館)、地方祭(10月17日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)
入館料:無料
※団体客20名以上で来館される場合は、3日前までに必ず事前連絡をお願いします。予約状況により、日程調整をさせていただく場合があります。
交通:JR新居浜駅から約3キロメートル
松山自動車道新居浜インターより車で約20分。
駐車場:あり(日暮別邸記念館までは、約300メートルの遊歩道を登ります)
※お身体の不自由な方などで、車の乗り入れを希望される場合は、日暮別邸記念館までご連絡ください。別途進入路をご案内致します。
・マイントピア別子(端出場ゾーン)
愛媛県新居浜市立川町707-3
TEL:0897-43-1801
休館日:年中無休(2月には設備点検のためお休みをいただきます)
営業時間:施設によって時間が異なります。それぞれの施設の時間はマイントピア別子のホームページをご確認ください。
入館料:無料
※各施設の料金に関してはマイントピア別子のホームページをご確認ください。
交通:JR新居浜駅より定期バス約20分
新居浜ICより約15分
駐車場:あり(無料)
※上記以外の情報については、公開出来ません。
今回は愛媛県新居浜市に建つ「日暮別邸記念館」を訪ねます。明治39年に建築されたこの別邸は、もともと瀬戸内海の沖合に浮かぶ四阪島に建てられていましたが、平成30年に新居浜市に移築復元され、一般に公開されています。建て主は住友家15代当主の住友友純。建築当時の四阪島には別子銅山の製錬所が建設されていました。それまで稼働していた新居浜の製錬所が煙害問題に直面したため、沖合の無人島に製錬所を移すことで被害の軽減を図ったのです。ところが意に反して煙害は広がり、その克服への長い闘いの歴史が始まりました。日暮別邸はそんな四阪島製錬所を間近に見下ろす高台に建てられました。目的はあくまで製錬所を見守るため。ひとえに煙害克服に対する当主の強い関心の現れでした。当時は洋館と和館が並んで建っていましたが、今回移築されたのは洋館部分。リゾート地の別荘とは一線を画すその姿は、外観も内観も極めてシンプルなコテージ風の造りとなっています。移築場所も同じような高台が選ばれ、四阪島当時の雰囲気をそのまま保存しています。日暮別邸記念館は、まさに近代化のモニュメントとして、別子銅山の歴史を語り続けています。