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#188

世界を見据えた迎賓館
~絹の隆盛を伝える「旧石川組製糸西洋館」~

今回は埼玉県入間市の「旧石川組製糸西洋館」を訪ねます。この西洋館は石川組製糸の創業者、石川幾太郎が大正12年頃に迎賓用として建てたものです。明治26年創業の石川組製糸は、いち早く機械製糸を導入し急速に輸出を拡大しました。そのため海外客用の迎賓館が必要となったのです。入間市駅からほど近い国道16号線に沿って歩くと、レンガ風タイル張りの壮大な洋館が現れます。その存在感に圧倒されつつ玄関に近づくと、意外なことにそこは和風のポーチ。訪れる外国人の目を楽しませる仕掛けが施されていました。ひとたび内部に入ると、外観同様重厚な雰囲気に驚きます。何より目を惹くのはその天井の高さ。しかも部屋ごとに違う凝ったデザインが施され、まさにこの洋館の見どころの1つです。外国人客を意識した迎賓館だけに、各部屋は破格のスケール。部屋数も多く、広い玄関ホールからは、客室、応接室、食堂に繋がり、いずれも極めて上質な設えとなっています。豪壮な階段を上がって2階に行くと、高級感あふれる大広間や貴賓室と並んで現れたのが、なんと二間続きの本格的な座敷。石川組製糸西洋館は、大正末における日本の国際化ともてなし文化を伝える名建築です。

取材先情報

・旧石川組製糸西洋館
埼玉県入間市河原町13-13 TEL:04-2934-7711(入間市教育委員会 博物館)
公開日:入間市ホームページでご確認ください。
公開時間:午前10時から午後4時まで
※スタッフによる「建物みどころガイド」は午前10時30分から、
午後1時30分から、午後2時30分からの1日3回です。
申し込み:不要
入館料:一般 200円(20名以上の団体の場合は160円)
中学生以下 無料
交通:電車・バス(公共交通機関)の場合
・西武池袋線入間市駅北口から徒歩約7分
・西武バス入間黒須団地バス停から徒歩約3分
駐車場:駐車場は隣接地にご用意していますが、台数が少ないためなるべく
公共交通機関でご来館ください。
※駐車場が満車の場合は、入間市駅周辺の有料駐車場をご利用ください。

・武蔵豊岡教会
埼玉県入間市河原町8-6 TEL:04-2962-6191
※内部見学は事前にお問い合わせください
交通:西武池袋線 入間市駅 北口より 徒歩10分
駐車場:30台駐車できます

※上記以外の情報については、公開出来ません。