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#158

郷土愛が生んだ迎賓の館
~天皇の御座所 前橋「臨江閣」前編~

今回は、群馬県前橋市の「臨江閣」を訪ねます。「臨江閣」は、明治17年に建てられた「本館」と「茶室」 、そして明治43年に造られた「別館」とで構成されています。迎賓施設である本館は、後に前橋の初代市長となる下村善太郎ら地元有力者の寄付と協力により建てられました。官民が力を合わせて造った迎賓施設は、全国的にみても大変希少な存在となっています。なにより驚くのは、工期が僅か5か月足らずであるにも関わらず、手の込んだ数寄屋風の意匠が随所に見られること。高度な職人技に加えて作業の効率化など、当時の建築技術の高さが伺えます。離れに建つ茶室は、京都の名工、今井源兵衛の手によるもの。侘びた風情が本格的な侘茶の伝統を伝えています。明治天皇やのちの大正天皇も滞在されるなど、多くの皇室関係者に愛された「臨江閣」。本館2階にある3間続き40畳半の座敷は、御座所として使われました。戦後には市庁舎や公民館としても活用され、現在では一般の人たちが利用できる共有施設になっています。番組ではそんな「臨江閣」を2回に渡ってたっぷりご紹介。前編の今回は、県の重要文化財に指定されている「本館」と「茶室」を余すところなくお伝えします。

取材先情報

臨江閣
群馬県前橋市大手町三丁目15番 TEL:027-231-5792 
※貸館利用等のお問い合わせは文化財保護課 027-280-6511へ
開館時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
※催事や貸館利用で使用されているお部屋は、
見学及び入室ができない場合がありますので、
あらかじめご了承ください。
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館。直近の平日が休館となります。)
年末年始
※下記の日程は、催事等の都合により見学ができません。
ご来館を予定されている方は、ご注意ください。
      平成29年10月15日(日)
平成29年11月3日(祝)、4日(土)、5日(日)
平成29年11月10日(金)
 料金:観覧無料
交通:JR前橋駅からバス(群馬中央バス 新前橋駅西口ゆき)で10分、
遊園地坂下にて下車、徒歩5分。
駐車場:隣接する前橋公園の駐車場をご利用ください。
敷地内には原則として駐車できません。
お身体が不自由な方は、事前にお問い合わせください。
その他:イベント開催中は、見学制限をする場合があります。
見学・利用に関しては、文化財保護課へお問い合わせください。
観光ボランティア会によるガイドが利用できます。
ガイドの所要時間は最低40分です。
原則1か月前までに申し込みをお願いします。
申し込み多数の場合、ガイドの利用ができないこともあります。
あらかじめご了承ください。
 売店:別館1階「かふぇ あんきな」では、前橋のお土産品のほか、
コーヒーなどの販売もしています。
    営業時間:午前10時~午後4時(コーヒー等の販売は午後3時まで)
・売店で購入した商品は、指定の場所でのみ、お召し上がりいただけます。
・喫茶スペースが貸館利用等で使用されている場合、
館内でのご飲食はできません。

※上記以外の情報については、公開出来ません。