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#157

音羽の丘に建つ「鳩山会館」
~激動の昭和史を生き抜いた名建築~

今回は、東京文京区の「鳩山会館」を訪ねます。鳩山会館は、戦後の宰相鳩山一郎の自邸として、大正13年に建てられた洋館です。長い坂を上った先に現れるイギリス風の外観。その周囲にはバラの庭園が広がり、洋館のベランダへと繋がっています。戦前戦後を通して多くの重要人物を迎え入れた鳩山邸。壮大な車寄せと、ペディメントに設えられた鹿頭の意匠が、当時の権勢を今に伝えています。玄関で誰しもが驚くのは、重厚な扉の先にいきなり現れる階段。この番組でも今までお目にかかったことはありません。設計者は、鳩山一郎の長年の友人でもある岡田信一郎。様式建築の名手と謳われた岡田ですが、この鳩山邸では自由な遊び心を発揮していました。階段上のホールでは、鳩をモチーフとしたステンドグラスが彩を添えています。1階部分には、応接間と食堂が3部屋並んでいます。中央の応接間は「アダムスタイル」と呼ばれる軽快なデザイン。ベランダから望むバラの庭園が、絶妙な解放感を与えています。続き部屋となっている3部屋の扉を開け放すと、まるで日本建築のように空間が広がります。戦後政治の舞台ともなった鳩山会館は、日本の政治史を語る上でも貴重な名建築です。

取材先情報

鳩山会館
東京都文京区音羽1-7-1 TEL:03-5976-2800
開館時間:午前 10時~午後 4時(入館は午後 3時30分まで)
休館日:毎週月曜日(但し、祝日の場合は開館し、その翌日休館日となります)
    ※1~2月と8月は資料整備と修繕のため長期に休館します。
料金:大人600円、シルバー(65歳以上)500円、障がい者400円(同伴者1名)
   学生(高校生以上)400円、小中学生300円
交通:電車・地下鉄有楽町線江戸川橋駅下車(出口2)
   音羽通りを護国寺方面に徒歩7分
   ・地下鉄有楽町線護国寺駅下車(出口5)
   音羽通りを江戸川橋方面に徒歩8分
   バス停最寄り:都営バス(上野松阪屋~早稲田)音羽一丁目バス停
   ※ご注意
   カーナビやスマホ・グーグルマップ等の経路案内をご利用いただきますと、
   裏門に案内されることがあります。裏門からはご入館できません。
   当館の入口は音羽通り沿いですのでご注意ください。
駐車場:乗用車につきましては鳩山会館の坂を登りきった奥に2台の駐車場を用意してございます。大型バスにつきましては鳩山会館の門を入ってすぐ
    1台のみ駐車頂けます。
    ※乗用車、大型バス共に駐車場は無料です。
    大型バスは、団体申し込みの折ご予約下さい。

小石川後楽園
東京都文京区後楽一丁目 TEL:03-3811-3015(小石川後楽園サービスセンター)
営園時間:午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)
料金:一般300円、65歳以上150円
   (小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
   ※身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳または療育手帳持参の方と付添の方は無料
   ※無料公開日 みどりの日(5月4日)、都民の日(10月1日)
交通:都営地下鉄大江戸線「飯田橋」C3出口下車 徒歩3分
   JR総武線「飯田橋」東口下車 徒歩8分
   東京メトロ東西線・有楽町線・南北線「飯田橋」A1出口下車 徒歩8分
   東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園」中央口下車 徒歩8分
駐車場:駐車場はございません
※上記以外の情報については、公開出来ません。